ABC健診とはなんですか?
ヘリコバクターピロリ抗体(Hp抗体)検査でピロリ菌の有無を、ペプシノゲン(PG)検査で胃粘膜萎縮度を調べ、その結果の組み合わせで胃癌のリスクをA、B、C、(D)の4群に分類して胃癌のなりやすさを評価する検診です。
【ヘリコバクターピロリ(H.ピロリ)抗体】
胃がH.ピロリ菌に感染していないかを調べる検査です。
H.ピロリ菌は胃粘膜にダメージを与え、様々な病気の引き金になると考えられています。胃癌の原因になるとも言われています。
【ペプシノゲン検査】
ペプシノゲンは胃粘膜から分泌される酵素の一つで、ペプシノゲンの量により胃粘膜の萎縮の状態を調べる検査です。萎縮が進んだ胃は胃癌になりやすいと言われています。
ピロリ菌の除菌を受けられた方、胃切除術を受けられた方、胃酸分泌抑製薬(プロトンポンプ阻害薬)を服用中もしくは2ヶ月以内に服用していた方、腎不全の方は正しい結果が出ない可能性がありますのでこの検査を受けることはお勧めできません。
直接胃カメラを受けてください。
B群 最低3年に1回の胃カメラをお勧めします
C群 最低2年に1回の胃カメラをお勧めします
D群 毎年胃カメラを受けてください
ピロリ菌が陽性といわれましたが、どうしたらいいですか?
ピロリ菌の持続感染により萎縮性胃炎をきたします。萎縮性胃炎をきたすと、萎縮粘膜から胃癌が発生しやすくなると言われています。萎縮性胃炎が起こる前にピロリ菌の除菌をするのが最もいいのですが、すでに起こっている方でもこれ以上の萎縮性胃炎の進行を防ぐために除菌をお勧めしています。
ピロリ菌を除菌したら、あとはなにもしなくていいですか?
すでに萎縮性胃炎を認めている方では、ピロリ菌をやっつけてしまっても萎縮性胃炎が完全になくなるわけではなく、将来胃癌の発生墓地となる萎縮性胃炎が残っていますので、できれば胃癌の早期発見のため胃カメラを年1回受けられることをお勧めします。
ピロリ菌がいると胃癌になるのですか?
ピロリ菌がいることだけではすぐに胃癌になるわけではありません。WHOにより、ピロリ菌は発がん物質の一つとしてあげられていますが、実際にはピロリ菌そのものだけで発がんをおこる可能性は非常に少ないようです。ピロリ菌の持続感染による慢性炎症によりおこる萎縮性胃炎が胃癌の発生源となります。
ただ、ピロリ菌に感染したことがない方でも胃癌になることがありますので、ピロリ菌がいないから大丈夫というわけではありません。
ピロリ菌を除菌すると胃癌にならなくなるのですか?
ピロリ菌がいることだけではすぐに胃癌になるわけではありません。WHOにより、ピロリ菌は発がん物質の一つとしてあげられていますが、実際にはピロリ菌そのものだけで発がんをおこる可能性は非常に少ないようです。ピロリ菌の持続感染による慢性炎症によりおこる萎縮性胃炎が胃癌の発生源となります。したがって、除菌をしてピロリ菌がいなくなったとしても、胃癌の発生母地である萎縮性胃炎は残っていますので、萎縮性胃炎のない方よりも胃癌の発生する可能性は高いです。