平成28年7月9日、兵庫県整形外科医会リウマチフォーラムに参加しました。
予定より40分ほど開始が遅くなり、特別講演I終了後に予定になかった15分の休憩が組み込まれたため、特別講演IIは聴講することができませんでした。
関節エコー技術習得のため留学された、三崎先生より講演
関節エコーは、安価で、可動性があり、放射線被曝もない非常に便利な検査機器である。関節エコーで、グレースケールにより関節液貯留、骨不整、滑膜増殖を、パルスドプラにて活動性滑膜炎の検出ができる。また、関節リウマチの早期診断に役立つ腱鞘滑膜炎の診断も可能。
骨びらんと骨棘の違い、びらんは平面に穴、骨棘はとげ、上に凸不連続な像として描出。エコーを使うと関節リウマチの診断感度は診察のみよりもあがる。診察所見だけであれば、感度58.5%、エコーGS≧Gr1を基準とすると感度78%、GS≧Grade2かつPD≧Grade1とすると特異度93.7%になる。触診にて関節腫脹、圧痛なしと判断した関節にエコーを実施すると、25.6%で滑膜増殖像があり、13.7%で活動性滑膜炎の所見が見られた。臨床的寛解では真の寛解とはいえず、厳しいBoolean基準で寛解と診断されたうち20%で関節破壊が進行する。関節エコーによる画像的寛解を目標とすべきである。骨に近い血流像が関節破壊の原因であり、エコーでの画像的寛解のチェックし、画像滴寛解が得られるまで治療を強化することが必要である。
このあと症例呈示
① 痛風関節炎:軟骨の表面が尿酸ナトリウムにより白くなり、ダブルコンツールサインが見られる。
② 強直性脊椎炎:アキレス腱の付着部炎、MRIにて頸椎の四隅が白くなる
③ 巨細胞腫